猛烈に眠たい。眠たさの度合いは、最高を10としたら8くらいはあると思う。そんな下らないことを考えるくらいには眠たい。 先ほどまで幼馴染みであるフランシスと楽しく(私が一方的に)話していたのだが、眠気には勝てそうもなく、諦めてベッドに寝転がって、数分が経つ。私の部屋と大きさはさほど変わらないのに、家具の色合いや置き方で印象がここまで違うというのもすごいものだ。 うとうとしながらそんなことを考えていると、フランシスがベッドに上った。 彼も寝るつもりなのだろうか。って、あれ。
「ちょっとー…その位置だと、フランの体重モロ食らいじゃん」 「うわ、色気ないなあ」
なまえ今、えろかっこいいお兄さんに襲われてるんだよ? 適当に相槌を打つと、フランシスは何かを諦めたように溜め息を吐いてベッドから下り、私の頭を撫でた。同い年なのに子供扱いだなんて不服だ。頬を膨らませてみせると、苦笑を浮かべながら頬を撫でられた。
「俺は幼馴染みだけど、男でもあるんだからさ」
もうちょっと警戒しないと、ほんとに襲われちゃうよ。 よくわからないことを言って離れていったフランシスに首を傾げ、起き上がる。本格的に眠くなってきたし、自分の部屋で寝るのが得策だ。フランシスの部屋で寝るのはかまわないけれど、眠っている間に女の子が来てしまったりなんかしたらたまったものじゃない。 眠気でだるい身体を引きずって、部屋へと戻る。ドアから出る瞬間、フランシスがほっとしたように息を吐くのが見えた。
─複雑な心境─
(なんであんなに無防備なの!?俺、男として見られてないわけ!?) (まあ、ものすごく警戒されるとかよりはいいけど…もうちょっと…さあ…)
2011.07.26
ぽやっとシリーズ化
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