「またか…」
はぁ、今日何度目かわからないため息を吐いて壁に張り出された紙を見上げる。 順位は、今回も2位。 悪くはない。 むしろいい方ではあるのだけれど、どんなに頑張っても入学当初から変わることのない順位には腹が立ってくるわけで。
「どんな勉強の仕方してるのよ」 「どうかしたんですか?」
苛々とノートにペンを走らせる私を覗き込んでくる存在。 私の溜め息の原因である不動の1位が、心配そうに眉を下げている。
「ティノ…」 「わっ、なまえさん」
何かあったんですか? 本当に心配そうな声音に顔を上げる。 と、彼は心底わからないというような表情をしていて。 妙な沈黙が流れる。
「ティノくんティノくん」 「な、なんですか?」
がし、と多分すごい剣幕で肩を掴んだ私に引いたのか半歩後退りした彼に、勢いだけで大変なことを言ってしまった。
─1位の座─
(付き合って!!) (え?) (私に勉強教えて!お願い!) (あ、勉強を、ですか…?)
2010.03.14 ぶっ飛びすぎだろう
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