可愛いから仕方ないんです






「ルートヴィヒさん!」

はじめまして!
こちらを見るなり嬉しそうに微笑んだ彼女の後ろから、菊が苦笑しているのが見える。

「あぁ、お前は菊の、」
「すみません、妹がご迷惑をかけてしまって」

元気すぎて困っているんですよ。
そう言う相手の顔は、どう見ても困っているようには見えなくて。
自然と、その視線の先にいる彼女を見てしまう。

「まぁ、元気なのもいいと思うが」
「そうですか?でも、」

少々ドジなところがあって、それがさらに不安になるんです。

「…そうか、」
「それにですね、この間なんて……──」

その後も菊による妹自慢は続き、結局会議はほとんど進まなかった。




─可愛いから仕方ないんです─


(ルートヴィヒさん、)
(菊、今度は何だ)
(今度私の家に来ませんか?たっぷりなまえの可愛さを語って差し上げます)
(…フェリシアーノなら聴いてくれるんじゃないか)



2009.11.16 修正



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