にゃあん、にゃあ、 ついさっきまで猫の鳴き声に反応して窓の外を眺めていた彼女が、突然走ってきて。
「フェリシアーノ、猫が…っ!」 「…猫さんがどうかしたの?」 「猫がね、」
交尾、してたの。 今にも泣き出しそうな表情でそんなことを言う彼女に、つい吹き出してしまう。 だって、自分たちが行為をするときにはこんな顔をしていなかったというのに。
「俺たちも昨日同じことしたよ?」 「そ、それとこれとは別なの!」
真っ赤になって叩いてくる彼女の後ろの窓からまた、にゃあ、と甘ったるい鳴き声が聞こえて。 やっと、真っ赤になっている理由が理解できた。
「なまえみたいだね、」 「…なっ、」
何言ってんの、 トマトのように顔を赤らめた彼女を抱き締めてベッドに倒れ込むと、ちょうど窓の外も盛んなようで。
「俺たちもしちゃおっか」
笑顔で提案してみたら、軽く鼻の頭をかじられた。
─外も中も─
行為中ですが何か?
(フェリシアーノ、さっきから猫がうるさ…っ!?) (あ、っロヴィ、が、) (兄ちゃんごめんね、俺今…) (ちくしょーっ!)
2009.11.16 修正
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