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「#学園」のBL小説を読む
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 窓から西日が差し込んでいる。十五分だけソファで横になるつもりだったのに、すっかり寝入ってしまった。手元のスマホを見ると横になってから既に二時間ほど経っている。そろそろ起きて夕飯の支度をしなければ。そう思うのに起きあがるのが怠くて面倒くさい。困ったな。このままじゃ二度寝してしまいそうだ。

「シャドウ〜」

 寝転がった状態で呼びかけると、パソコンと向かい合っていたシャドウが「起きたのか」と近づいてきた。腕でも引っ張って起こしてもらおうと両腕を広げ待っていると、シャドウは一瞬不思議そうな顔をして、そのまま私の腕を引いて抱きしめてきた。

「あれ?」

「どうした」

「ううん、なんでもない」

 まさか抱きしめられるとは思わず、驚いて固まってしまった。起こしてもらいたかっただけなんだけど、とは言わずに私もシャドウを抱きしめる。言葉足らずだった自分がいけないのだけど、こういう誤解なら悪くないや。


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