家に帰ると友人がこたつで寛いでいた。
「おかえり〜」
「……玄関の鍵開いてた?」
「ちゃんと閉まってたよ」
「そっかあ。ちゃんと閉まってたか〜……じゃあなんで家に入ってるの」
「そんなことより早くこっちにおいで。外寒かったでしょ」
「不法侵入って知ってる?」
「知ってるよ〜」
「南雲くん犯罪は駄目だよ」
聞いているのかいないのか、南雲くんは笑顔のままだ。寒いのでとりあえず隣に座ろうとすると、腕を引かれて足の間に座らされた。大きな体躯に包み込まれると、悔しいけれどあったかい。こんな状況なのに安心してしまう。
「せめて来る前に連絡入れて」
「は〜い」
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