140字 | ナノ


あいしてる×28=



GHおだいったー様からお題をいただいて書きました。ありがとうございます!





【路地裏/消しゴム/粘つく】

「好きだ」 狭い路地裏に連れ込まれ言われた科白に跳ね上がる鼓動。消しゴムをかけた様に真っ白になった頭を懸命に働かせて一言告げた。「俺も、だ」 からからに乾いて粘ついた口内が気持ち悪い。沈黙の後急に抱き締められて目の前まで真っ白になる。見慣れたその着流しからは優しい匂いがした。
君に染まる視界と世界



【大学/ゲーム/傍】

「お前、授業中にゲームたあ…何の為に大学来てんだ」 呆れた顔で溜息をつく幼なじみ。何の為にって、そりゃ愛しい君の傍に少しでも長くいる為だよ。でも席があんまり近いからゲームに集中できず、未だにマサラタウンから出られない僕。土方くんをゲット出来る日はいつになるのかねェ。
臆病者が繰り返し聴く 音



【路地裏/秋/酷い】

女心と秋の空とはよく言ったものだ。突然彼女に別れを切り出されひとり寂しく歩いていると、路地裏から動物の鳴き声。そこには箱に入った仔牛。まだ小さいのに、酷ェことするもんだ。「…お前も捨てられたのか?」 縋る様な瞳に見上げられ、飽きもせずまた俺は背負い込んでしまうのだなと呆れ笑った。
救われたのは、俺の方。



【非常階段/団扇/揉む】DKSたまらんばい

夏休み、忍び込んだ静かな校内、いつもの非常階段。休み時間はいつもここで、くだらない話をして、こっそりキスして。今だってほら、わざわざ団扇で隠すように口付けて。誰もいねぇんだから、気に揉むことないのに。意気地のない恋人をじとりと睨んで、団扇を奪って噛みつくようなキスをした。

夏休み、忍び込んだ校内、いつもの非常階段。久しぶりに土方に会えてたまらずキス。なのにその顔は不満気。あ、団扇、あ、れ、土方の顔が、近付いて。あれもしかして、いつもの癖で隠したのが嫌だったとか?なにそれ可愛い。ああ、多分この階段を上っても、俺はこの可愛い恋人から逃れられない。
俺だって逃がすつもりはないですけど!



【アパートの一室/10年/受け入れる】

高校を卒業し、この安いアパートの一室で同じ時間を過ごすようになって早10年。男同士でいつまでこんな関係を続けるつもりなのだろう。別れを受け入れる覚悟は出来ていたのに、あいつは何も言おうとしなかった。なのに最近様子がおかしい。「土方、大事な話があるんだ」ああ、やっぱり言わないで。

高校を卒業し、この安いアパートの一室で同じ時間を過ごすようになって早10年。弁護士になって何度も法廷に立ってきたのに、どうして土方を前にすると何も言えなくなるんだろう。ああでも、時効になる前に言わなくちゃ。あのときと変わらない照れくさそうな笑顔で、どうか受け入れて。
あいしているよ、これからも



*同棲銀土。この後しばらく40代銀土妄想が止まりませんでした


【炬燵/カーテン/流れる】

身体が痛くて目が覚めた。どうやら昨日は炬燵で眠ってしまったらしい。時計は既に正午を回っており、カーテンを開けようと起き上がると、どろりとしたものが太ももを流れる。「……」ようやく働き始めた頭で全てを思い出し、さあ、と顔が蒼くなる。先刻まで隣で寝ていた男が満足気に笑うのが見えた。
低温火傷にご注意を



【ホストクラブ/春/摘む】 金牛!

俺は仕事上夜しか知らない。家からホストクラブまでの景色はいつも暗く、季節感もどこへやら。帰宅し、寝ている同居人の肩に何かが付いているのに気付き摘み取ると、それはピンク色の花弁で。(−ああ、もう春か。)俺が失った季節も、愛も、全てを教えてくれる愛しい天使の背中に、その羽を返した。
明日は一緒に散歩に行こうか



【自転車/涙/さようなら】

「先生、さよーなら…」幼稚園に弟を迎えに行くと、何故か元気がない。お気に入りのおもちゃを壊したのだと涙ながらに呟く姿を見、来た道を戻り遠くのデパートまで自転車を走らせる。その必死な姿を高杉に見られ次の日馬鹿にされたが、可愛い弟の笑顔が見れたからいいかとブラコンな俺は思うのだった。
盲目シッターの日常



*歳の…もといトシの離れた兄弟な銀土!親が忙しいかいないかで、高校生な銀さんか金さんが幼稚園まで学校終わってすぐチャリで迎えにいくの!萌える!


【玄関/朝/冷たい】

冬の早朝、乱暴なチャイム音で目が覚めた。ドアを開けてすぐ、久しぶりに会った恋人に飛びつかれ床に倒される。玄関で致す訳にはいかないが、ずっと触りたかったなんて一言にあっさり絆され、思わず自嘲の笑みがこぼれた。こんなに冷たい掌が、この身体を何よりも熱くするだなんて、全くおかしな話だ。
熱と欲の相関関係について


*大学生。銀さんはサークルの合宿とかに行ってたと思われ


【屋根の上/水彩/甘やかす】

今日は久しぶりに仕事です 君とはじめて勝負した あの屋根の上でペンキ塗り ここから屯所が見えるよ 君のいる世界はまるで水彩 淡く輝くユートピア ああほらまた そんなに怒って 疲れてるのかい?今夜はとびっきり甘やかしてあげなくちゃ そんな睦事目論んで 僕は世界にまたひとつ色を塗る
やわらかに 鮮やかに 染まる



【昼休みの国語科準備室/うとうと/カキ氷】

昼休み、いつもの準備室で、週末の祭りの計画中。たこ焼きと焼きそばと綿菓子とカキ氷も食べてなんて、随分楽しそう。(色気より食い気、ね)仕方ないかと笑い柔らかな黒髪を撫でていると、うとうとしだす土方。同じ夢の中に一緒に入っていければと願いながら握った、その左手はあたたかかった。
冷めないで、覚めないで



【森/レコード/また】とらうしで死ネタ

逃げ込んだ静かな森で、さよならする覚悟を決めた。十四郎に泣かないでって言いたいのに声が出ない。薄れ行く意識の中で蘇る日々。ナントカレコードってやつ?走馬灯か。あれ、未来までみえる。次会うときはどっちも人間みたい、喧嘩してるけど幸せそう、 怖くないよ、 それじゃあ笑顔で ま た ね
ループ&ワープ&ホープ









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