俺が君に手を出さなかった理由




「・・・」


「・・・」


今俺はベッドの上で寝転がっていて栄口は床に座って雑誌を読んでいる


こういう時間も嫌いじゃない


窓からはいってくるそよ風が心地良い


寝てしまいそう


目をそっと閉じると
風の音と栄口が雑誌を閉じた音、時計の針が動く音だけが聞こえる


それにもうひとつ音が加わった




ベッドの軋む音。




「どうしたの栄口」


眠いため目は少ししか開かなかった


「あの・・・っ」


栄口は思いきったように抱きついてきた


そんな栄口を抱き締め返すと栄口は恥ずかしいのか俺の肩に顔を埋めた


その行動に眠気も吹っ飛ぶ


「この状態もいいね・・・密着できて」


「重く・・ないですか・・・?」


「軽い軽い」


栄口の髪に鼻先を埋めさっきよりも強く抱き締める



「・・・どうして」


「ん?」


「どうして今日は・・触れてくれないんですか?」


「期待してたから」


「え?」


「栄口がこういうことしてくるの期待してたから」


顔をあげさせてキスをする

触れるだけのキス



「・・・ずるい」


「じゃあさ」


俺を股がるように栄口を座らせる


「そう思うんなら栄口が色々してみてよ」


悪戯な笑みを見せる

栄口はそれをみて眉を寄せた


「嫌です」

「そっかー残念、じゃあ俺が色々してやるよ」


そう言って腕を引っ張り再びキスする




今日手を出さなかったのは





こういう事を期待してたから



もちろんこれからのことも期待してる



「期待通りになってくれるかな?」


「なりませんよ絶対に」


「冷たいなー」



そう言って苦笑いをすると栄口も笑った



またキスすれば俺の思い通り



今日のことなんか忘れるくらい甘いキスを


大好きな君へ



*end*


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ボツネタ

最後タイトルと合ってない


終わり



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