君の気持ち、僕の気持ち。 45



「はい、瀬戸さん来年の抱負をどうぞ」

「そうですねー・・・やっぱり瀬尾くんともっと近付くことですね・・・佐東さんはどうですか?」

「うーん・・・大野の死んだ魚のような目を覚醒させることですかね」

「それは無理に等しいですね」



「――まだ25日ですけど」




瀬戸と佐東の茶番を大人しく聞いていたがもう限界だ

死んだ魚の目って・・・

そもそもまだ12月25日だし

来年の抱負って普通は年の瀬や始まりに言うんじゃ・・・


「だってさぁ、皆大晦日もお正月も会えないじゃん」

「まぁ、そうだけど・・・」

「あれ・・・佐東くんは親戚の家行かないんだっけ?」

皆会えない理由はそれだ

家族と親戚の家へ行くからだけど、佐東の家は親戚が忙しいらしく行かないみたいだ


「お年玉ほしいなぁ・・・」


静かに呟いた佐東


それに皆して頷く


中学生まで当たり前に貰っていたお年玉

高校になってももらえるのか?

その答えはそれぞれの家によって違うだろう


もらえるもらえない

それが楽しみであって恐くもある

もらえなかった時のショックさは計り知れない。



45 完


(140615)



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