「はい、瀬戸さん来年の抱負をどうぞ」
「そうですねー・・・やっぱり瀬尾くんともっと近付くことですね・・・佐東さんはどうですか?」
「うーん・・・大野の死んだ魚のような目を覚醒させることですかね」
「それは無理に等しいですね」
「――まだ25日ですけど」
瀬戸と佐東の茶番を大人しく聞いていたがもう限界だ
死んだ魚の目って・・・
そもそもまだ12月25日だし
来年の抱負って普通は年の瀬や始まりに言うんじゃ・・・
「だってさぁ、皆大晦日もお正月も会えないじゃん」
「まぁ、そうだけど・・・」
「あれ・・・佐東くんは親戚の家行かないんだっけ?」
皆会えない理由はそれだ
家族と親戚の家へ行くからだけど、佐東の家は親戚が忙しいらしく行かないみたいだ
「お年玉ほしいなぁ・・・」
静かに呟いた佐東
それに皆して頷く
中学生まで当たり前に貰っていたお年玉
高校になってももらえるのか?
その答えはそれぞれの家によって違うだろう
もらえるもらえない
それが楽しみであって恐くもある
もらえなかった時のショックさは計り知れない。
45 完
(140615)
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