愛。 02



僕が岸くんの部活見学に付き合い初めた時間は16時近く

んで、今の時間は17時半になろうとしていた


そう

1時間以上経ったが決まらないのだ

小さい学校故に部活数もそんなにあるわけじゃ無いのに・・・


まずいぞ、ここまで決まらないと思っていなかった

思わず引き受けてしまったが僕にも仕事があるのに


「・・・岸くんは、その・・好きなこととか、興味あることって無いの?」

「無いです」

「・・じゃあ、仲良い人がやってる部活とか見学してみて、」

「仲良い人いないんで」


その言葉で会話が途切れる

扱いづらい・・・っ


どうしようほんと、

このまま決まらなかったら吉田先生にも悪いな


そう考えながら歩いていると、岸くんが突然足を止めた



「岸くん・・・?」


「――・・・、」



開いている扉から風が吹き抜け頬を撫でる

この風通しの良い部屋は確か





「美術部だね」



岸くんの後ろに立って部室の中を覗く

窓側に置かれた植物が開いている窓から入る風で揺れている

こんなに風が入るなんて羨ましい


なんて事を思っていると、突然後ろから声が聞こえてきた





「美術好きなの?」








ふわふわの髪をした彼。



02 完


(140423)



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