どこ向くのそれ?(和菓子組) | ナノ

こ向くのそれ?
 
「真太郎、敦、今日は節分ということで良いものを買ってきた」

そう言って赤司がテーブルの上に赤と白二色の長い餅のようなものが入ったタッパーをテーブルの上に置いた


「・・・これは?」

「餅にあんこが巻かれている恵方巻きだ」

「へーすげぇ、そんなの売ってるんだー早く食べよー?」

「そうだな、食べるときは東北東やや右を向くんだ」

「東北・・・なにー?どこ向くのそれ?」

「東北東やや右はな・・・」

赤司は指を指しながら紫原に向きを教える

その様子を緑間は呆れながら見ていると赤司が緑間の名前を呼んだ

「真太郎、敦の後ろに座って」

「は?」

「ミドチン早くー」

急かす言葉に緑間は溜め息を吐きつつ、紫原の後ろへと座った


「よし、食べるときはひとことも喋るなよ」

「はーい」

部屋が一気に静まる

紫原は食べることに夢中で願い事なんて考えておらず、緑間はあんなに渋々だったのにきっと願い事をしているのだろう

そして意外にも赤司がうきうきしながら願い事をしていることを前のふたりは知らない


少しすると食べ終わった紫原はまだ物足りなさを覚えた

物足りない紫原は後ろを向いて緑間の食べている恵方巻きを見つめた

目が合った緑間は嫌な予感がして後ろに下がろうとしたが、時既に遅し

緑間が銜えていた恵方巻きをそのまま盗んで食べた

その際に唇と唇がぶつかった

それを後ろで見ていた赤司は必死に願い事をしていたにも関わらず大声を上げた

「ずるいぞ敦!真太郎の唇を・・・っ・・・敦の唇も欲しいが、」

「えー?だって足りなかったんだもん」

「紫原・・・っ俺の・・・俺の恵方巻きを返すのだよ!!」

「そういう問題なのか真太郎!?かわいいな」

「もう食べちゃったしー」

皆して訳の解らないことを言い合う

その中で赤司が別段と変なことを言っている

案外普通なことを言っているのは紫原かもしれない

「真太郎、僕の食べてもいいんだぞ?」

「ふん、人の食べたものなどいらん」

「じゃ、じゃあ敦、足りないのならこのまま僕の口から奪ってもいいんだぞ?」

「えーもういー、やっぱまいう棒だよねぇ」

「くそっ」

どうしてもどちらかの唇を奪いたい赤司

あの時ひとことも喋らずにお願いしていたのならば、奪えたかもしれないのに


まぁドンマイです


そして騒ぎが静まったころ、豆まきが始まってまた騒ぎ始めたことは言うまでもない。



end



ーーーーー
節分を英語で書くと何なんでしょう?
たくさんあって英語が苦手な私には分からず、これっぽいと思い“The traditional end of winter”にしました
ですのでもし違ったらごめんなさい

この間スーパーで和菓子の恵方巻きを見つけまして、この三人がでてきました

変態でイタタな赤司さま好きです←

ありがとうございました。



終わり



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