君の気持ち、僕の気持ち。 21



あーイライラする

もう俺ダメかもしれない

久しぶりに気分転換でもしようかな・・・

「・・・ねぇ瀬戸、行きたいとこあんだけど一緒に行こー?」

「いーよ、大野も誘う?」

「あー・・・部活あるんじゃないかな?」

今はあんまり一緒にいたくないし

「そっか・・・じゃあ瀬尾くん誘わない?」

「・・・いいよ」

まぁ、嫌いじゃないしいいか











「いいか、絶対に言うなよ・・特に大野には言うな、あいつは馬鹿にするに決まってる」

そして放課後

何処に行くのか聞かれた俺は人気の無い所までふたりを連れてきた

「俺はスイーツが好きになった」

好きになったというより元から好きなんだけどさ、この好みはやっぱ恥ずかしい

ふたりの反応を待っていると瀬戸がいきなり笑い出した

「笑うなっ!、だからその・・ひとりで行くのはあれだから一緒に行ってほしいという訳です」

「あはは、普通女子誘うもんじゃないの?」

「う、うるせぇ、瀬尾スイーツっぽいから良いんだよ」

「え・・・意味が解らないよ」

瀬戸のやつどんだけ爆笑すんだよ・・・

あーでもなんかイライラがなくなった気がする








ーーーーー・・・





「じゃあまた明日ね」

「うん、また明日」

瀬尾はそう言って俺達に手を振り歩き出したが、いきなり停まってこちらを振り向いた

「どうした?」

そう問い掛けると珍しく笑って

「今日誘ってくれてありがとう、楽しかった」

そう言った

その言葉に俺たちも笑って「こちらこそ」と返した



あぁ、なんだ

普通に瀬尾って良い奴じゃん

嫉妬して悪かったなぁ・・・


そう思いつつ帰り道を瀬戸と一緒に歩いていると携帯が鳴った

「ちょっとごめん」

携帯を見ればメールが一通

大野からだった


「・・・大野って最近冷たいよね」

「何が?」

「部活ばっか」



メールの内容は“明日7時から朝練”というものできっと同じ部活動の人に送ろうとしたものを間違えて俺に送ったんだと思う


最近大野は俺にメールをくれない

部活忙しいんだろうけどさ


せめて「おやすみ」ぐらい欲しいよね


なんて、女みたいかな?

けど本当にそう思ってるんだ。



21 完


(131229)



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