唯一無二(和菓子組) | ナノ
 

一無二



あれはいつだっただろうか

確か赤司の提案で紫原と3人で遊びに行ったんだ


その時に買ったお揃いのストラップ

最初買うことを拒んだはずなのに買ったのは何故だっただろうか

高校になって離ればなれになったのに今だ部活の鞄に付けているのは何故だろうか



あぁ、そうだ

あの一言だ


赤司が言ったあの一言だ










ーーーーー・・・


「あれ?真ちゃんでもストラップとか付けるんだね」

「でもとは何だ」

着替え中

高尾がストラップに気が付き、それに触りながら言った


「結構古いねー・・・いつから持ってるの?」

「・・・中学の時からなのだよ」

「へぇ、新しいの買えば良いのに」


新しいの・・・

今も売っているのか解らないがどちらにしろ買い換えたりなどはしないだろう


「それは大切な物なのだよ」


だって・・・










ーーーーー・・・


「室ち〜ん、ストラップ引っかかった〜取って」

「いいよ」

あー油断した

鞄を開けようとしたらチャックに巻き込んじゃったじゃん

壊れたらどうしよう・・・


「・・壊さないでね」

「あぁ、解ってるよ」

「・・・」

「・・・」

「壊さないでね」


そう言ったら室ちんが顔を上げてふっと笑った


「大切な物なのかい?」

「うん、すごく大切・・・赤ちんとミドチンと一緒だし」

「そっか、それじゃあ気を付けないとね」


それに、赤ちんが言ってた一言もあるし










ーーーーー・・・


「これ、美術部の方から応援ストラップ、あなたの分鞄の上に置いとくわよ」

「あぁ」

「・・・あら?」


やるべき事を終えて支度をしに戻る

僕の鞄の前で何をしているのか聞こうとして止めた


あのストラップか・・・


「触らないでもらおうか」

「あら、どうして?」

「それは僕の大切な物だ」

壊しでもしたらただじゃおかない










ーーーーー・・・



『唯一無二』

(ただ一つあって二つと無い)


他の物など代わりにならないのだから。



end


(130111)


ーーーーー

和菓子組大好きです


このお話は昨日書いてたのですが
書いてる途中に携帯の電源がいきなり切れまして
2時間掛けて書いてた物が全て消えてしまったと
そして本当は買いに行くところからでしたが
もう電源が切れた悔しさから同じ話しは書けないと思い、それぞれ高校に行ってからのお話となりました

という訳ですが、楽しんで頂けたなら光栄です


それから話の途中に「美術部の方から」とありましたが
私の所では大会があるテニス部やバスケ部などに応援メッセージが書かれたストラップを作り鞄に付けていました
赤司の鞄のストラップに誰かが気が付く理由が思い付かなかったので応援ストラップを使ってみました


でわでわ

読んで頂きありがとうございました!


終わり



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