何だかこいつの考えが手に取るように解ってくる
俺の気持ち知ってんだろ
好きだって言うやつを家に泊めたらどうなるかなんて普通に考えてわかんだろ
襲えって言うんなら襲うよ
けどお前の「襲ってもいいよ」は冗談なんだろ
俺が「襲わない」と言うのを予想して言ってる
そこで「じゃあ襲う」って言ったらどんな顔をするんだろうな
引くだろうな
親父とふたりになりたくないからって利用されるのは構わない
守ってやりたいって思ってるから、それだけで守る事になるならいくらでも利用すればいい
けどこれは流石に腹が立つ
「なぁ田中ー寝ちゃった?」
「・・・」
「・・何だよ・・・話したいことあったのに」
ボソッと呟かれた言葉
触れた身体
背中同士が重なる
「・・・いきなり甘えてくんなよ」
「っ!?起きてたのかよ!?」
「直ぐ寝れるわけ無いじゃん」
「うっわーもう最悪だよ」
何こいつ
ツンデレなの?
なんだか意外な一面
佐々木の方を向けば顔を真っ赤にしていた
そんな姿を見てると怒りなんて何処かに飛んでいった。
07 完
(121228)
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