｢だる･･･｣



ある日の放課後

数学で赤点を取ってしまい居残りさせられていた


後半年もすれば卒業だっていうのにだらしないと担任に怒られた

だってやりたいこと無いんだもん

一体何に向かって頑張れって言うんだよ


頭が良いわけでもない､何か特別才能があるわけでもない

めんどくせーな


机に置かれたプリントを解く気にならず何となくペンを回していると教室の扉が開いた

数学の教師かと思い慌てて問題を解こうとしたが全く違う人物だった


｢･･･｣

｢･･･んだよ｣


田中學无

俺はこいつが苦手だ

苦手っつうか嫌いだ



｢何しに来たの？｣

｢補習だよばーか｣

田中は手に持っていたプリントを乱暴に机に置くと問題に取りかかった


｢俺だけかと思った､最初お前居なかったから｣

｢帰ろうとしたら見っかったんだよ､るせーな｣

｢馬鹿だな｣


それから田中から何も返ってくる事は無かった


｢わかんねー｣

そして5分ぐらいすると田中がいきなり立ち上がった



｢え､終わったの？｣

｢どっかの誰かと違って解んなくて赤点取った訳じゃないし､こんなの簡単だろ｣



なんだそれ

解るけどやらなかったってこと？





あー

腹立つなそりゃ




やっぱ嫌いだ｡



00 完


(121202)



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