あの空の下でもう1度。 45



こっちに戻ってきて何度目かの冬

気が付けばもう12月

外は白一色に染まっていた


「もうすぐクリスマスか・・・」


日程を確認したら22日が休日だということに気が付いた



――東に会えないかな・・・


そう思い始めたら停まらなくて携帯を取り出していた


今は休憩時間だからいいよね・・・?

でも東がバイト中だったらどうしよう・・・


そんなことを考えているうちに電話が繋がって、久しぶりの電話の所為もあって変な緊張感が押し寄せてきた


「もしもし、東・・・今大丈夫だった?」

「「大丈夫だよ、休憩中だったから」」

「良かった、バイトどう?」


東も休憩時間だったと言うのが何だか嬉しかった

同じっていうのが嬉しかった


緊張している所為か「バイトどう?」何て聞いてしまった

本題はそこじゃないのに・・・




人を誘うのってこんなにも緊張するものだっただろうか?




時間を見れば休憩が終わるまで残り数分しか無かった



「あ、のさ・・・」

「「うん」」


「あの・・・、」

なかなか言えないでいる自分に東は何も言わずに待っていてくれた






「――22日会えないかな?」



「「いいよ」」

やっと言えた言葉に直ぐに返ってきた言葉

嬉しかった

こんなことならもっと早く口に出すべきだった


「「22日休みなんだ?」」

「うん」

「「お昼からでも大丈夫?」」

本当は朝から会いたい

だけど東だって忙しいのに会ってくれるんだ

我が儘なんか言ってられなくてそれを承知した


「「じゃあお昼一緒に食べようか、どっかで待ち合わせしよ」」


その後場所や時間について少し話し合った後、また後で詳しくメールをくれる事になった


電話を切ると、弾む気持ちで研修へ戻った。



45 完


(121201)



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