幸せでありますように(宮緑←高) | ナノ
 

せでありますように



「高尾お前今日緑間送んないでいいから先帰れ」

「・・え?なんでっすか」

「いいから言うこと聞けや刺すぞ」

「・・・はい」

その笑顔めちゃくちゃ怖いんですけど・・・






「というわけで俺は先に帰るかんね」

「どういうわけなのだよ・・俺に歩いて帰れと言うのか」

先に帰る理由はもちろん言っていない

だって「宮地さんが」何て言ったら轢くぞって顔でこっち見てんだもん


「あんねー真ちゃん、俺がどうなってもいいわけ?」

「まったく意味がわからん」

「今日は宮地さんに送ってもらえばいーだろ、付き合ってんだから」

そう耳元で言うと真ちゃんは顔を真っ赤にした



――その顔を独り占めにできたらいいのに・・・

俺の物にしてやりたい

いつかはそんな日が来ると思っていた


なのに、宮地さんに簡単に取られてしまったんだ




「また明日ね、真ちゃん」

真ちゃんが俺を呼ぶ声を聞かずに早足に体育館を出た


俺が真ちゃんを独り占めにできる時間

それは朝の迎えと帰りの送りとお昼休みだけ

これから先今日みたいに宮地さんに「先に帰れ」って言われる日が増えるのかもしれない

いつかは家に送る役は宮地さんになって朝迎えにいくのも、お昼を一緒に食べるのも

宮地さんになっちまう時が来るのかもしれない



そうなったら俺の居場所、誰がくれるんだよ

真ちゃんしかいなかった


真ちゃんじゃなきゃ嫌だった



ひとつだけでいい

ひとつだけでいいから俺が真ちゃんといられる時間を残して欲しい

全部持って行かないで欲しい


お願いだから、少しだけでも必要とされていたい・・・




「あ、やべ・・・忘れ物した」

急いで自転車を引き返した


部室の前に着いて扉を開けようとして止めた

「大人しくしろよ・・・てか上向いてんじゃねぇ刺すぞ」

「ほんと慣れてないんで、」

「関係ねぇよ・・・キスさせろ」


なぁ真ちゃん、今お前はどんな顔してる?

俺に見せたことの無い顔

宮地さんにはたくさん見せてるんだろ?


真ちゃんは


宮 地 さ ん と 居 る 時 が 1 番 幸 せ ?




あれ?俺今まで何考えてた?

真ちゃんの大切な時間をひとつだけでも自分の物にしようとしてた?


大好きな奴の幸せを見守ってやらないでどうするんだよ・・・



「・・ごめん真ちゃん」


俺間違ってたわ






ーーーーー・・・


「宮地さんリアカー使いますか」

「は?」

「真ちゃんじゃんけん強いから漕ぎ続けるのはきっと宮地さんになりますよ、それでも使いますか?」

「使わねぇよ」

轢くぞと笑顔で言われてそれを交わすように「じゃあどうやって真ちゃん送り迎えするんですか」と聞けば宮地さんは他の笑みを見せた

「肩並べて送るよ」

「真ちゃんにとっても長い時間一緒にいられた方が幸せ、か」

「言っとくけど基本送り迎えはお前だからな、俺はたまに送るだけだぞ」

なんだ

心配しないでもちゃんと俺の居場所あったじゃないか

「次リアカー使いますか何て言ったら撲殺するぞ」

「はいはい、俺も真ちゃん幸せにしないと撲殺しますから」

「真似してんじゃねーよ、何?喧嘩売ってんの?売ってんだな?」

「そうかもしんねーすね」


これからは君の幸せを願い続ける

何があろうと君の味方であり続けることを誓うよ


それが俺にできる最大限のことだから


与えられた使命だから。



end


(120916)


ーーーーーーーーー

最近宮緑が好きです
片思いしてる高尾も好きです

緑間受けは基本何でも好きです←

宮地さんの口調がこんなに難しいとは思いませんでした・・・
高尾も途中からどうでもいいやって感じで口調あんまり気にしませんでしたすみませんけど頑張ったつもりです((

今回宮緑好きになって思ったんですけど、どうやら私は
先輩×後輩 を好きになりやすいようです
兄×弟 とか
とりあえず年下受けが好きなようです(^p^)
というより敬語が好きなんですねきっと(笑

どうでもいい話は置いといて

読んでいただきありがとうございました!

9/17訂正→体育館が体育大会になってました
思わず笑いました(笑


終わり



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