あの空の下でもう1度。 29



電車に乗ってシフトを確認していると結城先輩と時間が被っている事に気が付いた

という事は今何処かに結城先輩もいるって事だ

込んでてどこに居るか解らないけど少なくとも電車降りたら会うだろう

会いたくない


てか何で僕がこんなに気まずくならなきゃいけないんだ

なんだかだんだんイラついてきた・・・




「藤原君」

案の定電車を降りると結城先輩に会った

あろうことか声を掛けられた


「一緒に行こ?」


そして断れないで一緒に行っちゃう僕は相当馬鹿だ


「・・この間ごめんね」

「・・・」

「時々頭を過るんだよね・・藤原君を代わりにしちゃえって」

その後結城先輩は僕の事を恋愛対象では無いと言った

そういえばだいぶ前威瑠くんにも言われたなぁ・・・

どうして僕はこんな事ばかりあるのだろうか


「・・・結城先輩はその人の事、何年間好きなんですか?」

「うーん・・・5年ぐらいかな」

「会えないんですよね?それなのに好きなんですか?」

「会えなくても好きだよ・・・これから先もずっとね、気持ちは変わらないと思う」

そう言う結城先輩はまっすぐに前を見ていた

「だからあんなことしちゃったのあいつにも藤原君にも悪いと思ってる」

「もう良いですよ、少し自信が付きましたから」


東をずっと好きでいられる自信が



少しだけ、永遠が何処かにある様な気がした。



29 完


(120817)



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