あの空の下でもう1度。 21



「んっ・・ぁ・・・あ、」

「・・声押されれる?」

頭を撫でながら問うと無理と言うように頭を左右に振った


「ん・・じゃあ、後ろ向いて」

後ろを向かせて顔を枕に埋めさせた


「・・あんまり負担かけないから」

「っ・・・ッ・・」

「素股わかる?・・ちょっと脚に力入れて・・・そう」

後ろから覆い被さる様に抱き締め、手で筒を作って自身を包み腰を動かした


「ん・・っ・・・―!」

「っ、平気・・?」

枕を握る手と脚に力が入ったのが解ってそんなことを聞いてみるが答えは返って来なかった


「・・明兎、」


枕を掴む手を解して俺の手を握らせると力強く握られた

「東・・早く・・・」


此方を向いてそう言った藤の顔は赤くなっていた

「・・・名前呼んでくれたらいいよ」

目が合い微笑むと直ぐに反らされ再び枕に顔を埋めてしまった



「ゅ・・ぅ・・・、」

「もう1回」



顔を近付けて耳元で言うと今度ははっきりと聞こえた

「由宇・・・っ!」


再び腰の動きを再開させると繋いでいる手に力が籠った


「っ・・・ん・・ン!」

「好きだよ・・大好き・・・っ」



――愛してる・・・




そうやって何度も何度も呟いた―・・・






ーーーーー・・・





「夏休み来るしょ?」

「うん、行く」

「じゃあ藤が帰る時俺も一緒に東京来ようかな」

「そうしたら長い間一緒にいられるね」

嬉しそうに笑って言う藤を見て自分も嬉しくなって笑い返した



「もうそろそろいかなくちゃ」

「あ・・・そうだね」


お願いだからそんなに悲しそうな顔をしないで・・



「―藤」



「――!」


「バイバイ」


これくらい大丈夫だよね

一瞬唇が触れるくらいのキスぐらい・・ね




「東のバーカ」


後ろから聞こえた声に振り返れば笑いながら手を振る君がいた。



21 完


(120806)



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