ずっと悩んでた
本当にこれで良いのかって
俺は今まで夢を持ったことが無いから夢を持つってどんなことか解らないけど、だからこそ応援してあげたかった
なのにあんな事を言って最低だ・・・
「東・・どうしたの?昨日のこと気にしてる?」
「・・いや、」
「してるよね」
あぁ、もう
「してるに決まってるじゃん・・・っ藤の夢潰したんだよ!?それなのに、」
不意に唇が触れた
これ以上何も言うなとでも言うように・・・
「・・行かないでって言ってくれて嬉しかったよ」
微笑みながら言った顔は無理をしている顔だった
本当は夢を叶えたいはずなのに・・・
「ごめん・・やっぱ東京行って」
やっぱり夢を叶えて欲しい
昨日あんなこと言っておいて勝手だけど、それでも応援したい
「・・どうして?」
「いいから・・」
「無理しないで・・・」
「無理してるのはどっちだよ・・!良いから行けって!」
本当に我が儘なのは俺の方だった
夢を叶えて欲しい思いと行かないで欲しい思いが矛盾してる
「・・会いに行くから・・・夢を叶えて戻ってくるの待ってるから」
「・・うん・・・僕も会いに行く・・必ず夢叶えるか、ら・・・っ」
涙が頬を伝って流れ出したのと同時に抱き締めた
自分の頬にも涙が伝う
「約束だよ・・っ・・・」
この間誓った事
今度こそ全力で君を応援するよ。
02 完
(120609)
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