何時の日からの嫌悪感 | ナノ






何時の日からの嫌悪感

「ヒューバート新入生代表挨拶なのか?」

「・・えぇ」

「実は俺も生徒会代表挨拶なんだよ」

そんなのどうでもいい

何故なら僕は貴方に興味ありませんから―・・・






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「新入生代表、ヒューバート・ラント」


拍手の音と共に自席へと戻る

こういう人目に付くことは苦手で戻る途中も戻ってからも居心地が悪く俯いていた

苦手と言ってもいままで人目に付くことをやらなかった訳では無く、よく学級委員長や生徒会等をやっていた

だが中学3年生になってからはそういう事を全くやらずいつの間にか人前が苦手になっている事に気が付いた


「生徒会代表アスベル・ラント」

顔を上げると丁度兄であるアスベルの代表挨拶が終わった所で周りの皆に釣られる様に拍手をした

その拍手に混じって聞こえてきた言葉に目を閉じる


―今の人新入生代表と同じ姓だったね

兄弟かな?





    似てないね










 目付きも

        愛想も

   髪色も




     性格も



僕らは似ていなかった。





何時の日からの嫌悪感

(それは自分が兄に似てないと気が付いた時から)



01 完


(120506)



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