あの空の下でもう1度。 19



「んっ・・ふ・・・ぁ、」


もっと聞かせて


「あっ・・・も、う・・!」


もっともっと声を、












--------・・・









「っ・・・」


目を覚ますと天井が目に入った


上半身を起こせば汗でベタつく身体

そして今見た夢の所為で立ち上がってしまった自身

あの後抜けずに無理矢理治めたため今回はもう治まりそうに無いくらい限界だった



「んっ・・・」

「―!」



驚いて隣で寝ている藤の方を見る

目が覚めた様で目を擦っていた



「あず・・ま・・・?」


眠たそうな声


「もう朝?」

「んーん、まだ夜中の2時だよ・・・まだ寝てな?」


「ん・・・トイレ」


藤はのそのそと起き上がるとトイレへ向かった

眼鏡をかけてない所為か寝起きの所為か途中出入り口に肩をぶつけていた



「・・・」



少ししてから俺もトイレへ向かうと丁度藤が出てきた


「あれ?東もトイレ?」


「うん・・・」


部屋に戻ろうとする藤の腕を引っ張りトイレへ引き戻した


「なっ・・・!」


鍵を閉め乱暴に投げる感じで便器に座らせた

それで目が覚めたのか「何」という様に睨んでくる藤



「藤が夢に出てきた」


ますます意味が解らなそうな顔をした



「夢の時みたいに喘いでよ」



ズボンに手をかけると暴れだした藤を押さえまだ立ち上がっていないそれを取り出し口に含んだ



「う・・ッ、やめ」



少しして水音が小さな個室に反響して響く


「ね・・っやめ、て・・ぁ・・・風呂、入って・・・んっ・・・ない、から・・汚いよ・・っ」


その言葉を聞いても止めるどころか更に深く銜え込む


「ん、ん・・っ聞こえ、ちゃう・・からっ」


確かに誰かが起きていたら聞こえるかもしれない


けれど止められない


「っ・・・ふ・・ぅ」



必死で声を押さえる藤

きっと目が涙でいっぱいになっているのだろう


「ぁ・・・や・・だっ・・・ゃ」


そこまで拒否されると傷付く

今止めたら辛いくせに・・・


「んッ・・・も、無理・・っ」

その言葉を聞き先端に舌先を推し宛てると自身が脈打ちそろそろだと思い更に責めたてる


「ひ、ぁ・・!でちゃう・・から・・っ!」



「いーよ・・だして」


扱きながら先端を吸い上げる

藤は声にならない悲鳴の様な物をあげると果てた

口内に広がる苦い味

それを呑み込むと頭を叩かれた


「なっ・・に呑んでんだよバカッ!」

「駄目なの?」

「駄目なの!」

「いーじゃん・・藤のなんだし」


「暫く絶対キスしないで!」


それほど嫌だったのかまだ文句を言っている藤の前に人差し指を立てた


「静かに、皆起きちゃうよ?」


静かになった藤の腕を引き俺との場所を交換して言った




「次は藤の番だよ。」



19 完


(120310)



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