タイトル:I am very pleased with her. 夜中の屋上では風が吹く音しか聞こえず いつもなら人の気配なんて無い だけど今日は違う様で人影がふたつ静かに話していた 「●にたいと言っている人にじゃあ●ねばと言うと本当に●ぬ人なんて居ないに等しい」 「そうですかね」 「だってわざわざ人にそう言う奴は本当は助けて欲しいんだ」 「・・・」 「君だってそうだろう?」 風が言葉を遮るように大きく吹き上がる だけど彼女の耳にはちゃんと届いたようだ 「私は違います」 予想外の返事に臨也は目を細めた 臨也は恐らく彼女が無言になることを予想していたのだから 「じゃあさ、どうして君はわざわざネット上に書き込んだのかなぁ」 「見ててほしかったから」 「は?」 「誰かが見てないと●んだ証拠が残らないと思って」 臨也は息を深く吐くと楽しそうに柵の向こう側に立った 「見ててあげるからここから落ちてよ」 下に指を指しながら言うと彼女も柵を乗り越えあっという間に 臨也は彼女の腕を掴んだ 彼女は宙ぶらりんになった あっという間に落ちる筈だった だがそれは臨也によって阻止されたのだ 初めは状況を理解していなかった彼女も再び足が地に着いた時には理解したようだ 「どうして」 「君の事が気に入ったから」 意味が解らないとでも言いたげな彼女を見て臨也は低い声で静かに言った 「俺が君に生き甲斐を与えよう。」 I am very pleased with her. (彼女がとても気に入った) end (120206) 戻る |