「テストどうだった?点数上がった?」
「うん」
どれどれとか言いながら見ると本当に上がっていて
そこには91点と書かれていた
「すごいじゃん!やっぱ頭良いんじゃん」
何となく膨れながら言うと藤はクスッと笑った
「東のおかげだよ」
「俺何もしてないよ?」
「あのまま勉強ばっかしてたらきっとまた点数悪かった・・睡眠が大事って最近知った・・・だから、ありがとう」
微笑んだ藤にドキッとしたのがバレないように俺も微笑み返す
「ところでさ、そんなに勉強頑張って藤は何処の大学に行くつもりなの?」
1度沈黙になった
俺は何か変なこと聞いてしまったのかと不安になり藤のことを呼んだ
「あ・・・まだ決まってないんだ」
「そっかー俺もまだ決まってない」
俺は笑いながら言うが藤は何だが元気無くて心配になりながらも話題を切り替えた
「もう少しで春休みだね」
「そうだね」
「3年生になったら席離れるね」
「え?3年生はクラスも担任も同じだから座席もこのままって聞いたけど・・・」
それを聞いて俺は自分でもびっくりするくらいに喜んだ
「ほんと!?」
「多分・・・ってか何で東は3年間この学校通ってるのに知らないの」
呆れながら藤は言ってくるが俺はそれを笑って返す
「何はともあれよかった」
にこにこしている俺をみて藤は眉を八の字に曲げて微笑んだ
それはどこか嬉しそうに見えた。
49 完
(120206)
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