あの空の下でもう1度。 40



藤はやっぱり我慢している

きっと俺が過呼吸になったからだ


そんな事したら逆に藤が発作起こすよ



「はぁ・・・っ」


まだ治まりきってない熱に触れる


「明兎・・っ好きだよ・・・」


相手は今ここに居ないのに

こんな俺、藤にとったら気持ち悪いのかな



限界が来てティッシュを取り出す

そのティッシュで熱を受け止めてゴミ箱にくるんで捨てた


「うー・・・ん」

もうこの先どうしたら良いのか解らない


枕にぼふっと顔を埋めると暫くして藤が戻ってきた


「お帰り」

顔をそちらに向けて微笑む


だけど藤はとても複雑そうな顔をしていた


「藤・・・ちょっと来て」


藤がこちらまで来る間に起き上がり体の向きを変える

そして手を握って引いた


「俺が今して欲しい事言ったら何でもしてくれる?」




「・・・うん」


やっぱり



「何すれば良い?」


特に考えていなかった

ただ確かめる為に聞いただけだったから



「・・・口でして」


そう言って藤から眼鏡を取る


「俺さっきイけなかったじゃん・・・だからお仕置きみたいな・・?」


お仕置きとは違う感じがするけど


予想通り困った顔をしている

そして答えも予想通りだった


「・・良いよ。」



40 完


(120118)



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