あの空の下でもう1度。 26



「藤と撮った写真結構あるよ」


ふたりでベッドに腰掛けアルバムを開く


「昔から肌白かったんだね」

「んー・・・半袖あんまり着なかったからね」

「ほんとだ、夏でも七分丈とかの服来てる写真ばっか」


「東は結構変わったよね」


その言葉に東は何を思ったのかアルバムを閉じてこちらをじっと見てくる


目を反らせないでいると顔が近付いてきて唇が重なる


「あ・・ずま・・・っ、」


くっ付けては離してを繰り返しどんどん深くなる口付け


「ふ・・・ぁっ」


呼吸のために開いた口の中に舌が入ってきて絡まる


肩をぐっと押されてベッドに倒されそうになるが押し返すと唇が離れた


「はぁ・・っ」


絡み合った唾液が銀色の糸となりふたりを繋ぐ

それを見ると恥ずかしくなって口を袖でごしごしと擦る


「藤・・・」


「あの、さ・・こういうのはまだ早くない・・・?」


「そ・・だよね・・・ごめん」



ふたりの間に沈黙が走る



したくないわけじゃ無い


ただ暫くはできない

或いは一生できないかもしれない



どうしても恐くなってしまうから。


26 完


(120112)



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