「返事良い?」
「うん・・」
放課後
ふたりだけの教室
心臓の音が聞こえるんじゃないかってぐらい教室は静かで
逆に心臓の音は煩かった
「その前に東に聞きたい事あるんだけど・・」
「良いよ」
「・・何で僕の事好きだと思ったの?・・・それから、僕にどうしてほしいの?」
「俺・・・藤に付いてる痕見ると胸が凄く苦しいんだ・・藤をおぶった時凄くドキドキしたんだ・・・付き合ってほしい」
緊張で顔を見られない
床を見ている間、藤が何も言わない時間が凄く長く感じた
「東・・あのさ、」
やっと口を開いてくれたと思うと藤は溜め息を吐いた
「気の迷いじゃないかな?」
顔をあげると苦しそうな藤の顔が目に入った
「ちが・・、」
「自分ではわかんないじゃん・・・あんな事あったし何かの間違えだよ」
そんな事を言う藤の後ろの机にバンっと手を着く
驚いた藤はガタッと音の後、机に座る様な形になった
「絶対に気の迷いなんかじゃない」
睨み付ける様に上から見つめる
藤の瞳は微かに揺れ動いた
顎をクイっと上げて口付けた
逃げようとする藤の腰を捕まえて引き寄せる
「っは・・、」
机の上に押し倒して藤の前髪を撫でるように上げる
口の中に舌を入れたりしながら服の中に手を入れる
「!―んっ・・ぅ、」
唇を離すと苦しそうに肩で息していた
「俺、藤とだったらできるよ」
肋骨の部分をそっと撫でるとびくっと反応した
「おねが、ぃ・・っ東・・・や、めて・・・」
そう言った後、藤は涙をぼろぼろと流した
どうして・・。
20 完
(120108)
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