あの空の下でもう1度。 20



「返事良い?」


「うん・・」


放課後


ふたりだけの教室

心臓の音が聞こえるんじゃないかってぐらい教室は静かで

逆に心臓の音は煩かった


「その前に東に聞きたい事あるんだけど・・」


「良いよ」


「・・何で僕の事好きだと思ったの?・・・それから、僕にどうしてほしいの?」


「俺・・・藤に付いてる痕見ると胸が凄く苦しいんだ・・藤をおぶった時凄くドキドキしたんだ・・・付き合ってほしい」


緊張で顔を見られない

床を見ている間、藤が何も言わない時間が凄く長く感じた


「東・・あのさ、」


やっと口を開いてくれたと思うと藤は溜め息を吐いた



「気の迷いじゃないかな?」



顔をあげると苦しそうな藤の顔が目に入った


「ちが・・、」


「自分ではわかんないじゃん・・・あんな事あったし何かの間違えだよ」


そんな事を言う藤の後ろの机にバンっと手を着く


驚いた藤はガタッと音の後、机に座る様な形になった


「絶対に気の迷いなんかじゃない」


睨み付ける様に上から見つめる


藤の瞳は微かに揺れ動いた


顎をクイっと上げて口付けた


逃げようとする藤の腰を捕まえて引き寄せる


「っは・・、」


机の上に押し倒して藤の前髪を撫でるように上げる


口の中に舌を入れたりしながら服の中に手を入れる


「!―んっ・・ぅ、」


唇を離すと苦しそうに肩で息していた



「俺、藤とだったらできるよ」


肋骨の部分をそっと撫でるとびくっと反応した


「おねが、ぃ・・っ東・・・や、めて・・・」



そう言った後、藤は涙をぼろぼろと流した



どうして・・。



20 完


(120108)



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