あの空の下でもう1度。 19



「関係無くないよ!」


思わず体がびくっとした


「関係無くない」

「・・・何で?」


「良く解らないけど・・俺多分、」


じっと見つめてくる瞳に吸い込まれて目を反らせなかった








「藤のことが好き」










心臓の音がドキドキと脈打って煩かった



「あ・・・、」


何か言葉を返さなきゃ

そう思った瞬間ガラッと教室の扉が開きふたりして飛び跳ねた


東は慌てて僕の手首を離し

僕はジャージの袖を下ろした


どうやら授業が早く終わったみたいで人がぞろぞろと戻ってきた


「あー藤原大丈夫?」


さっき東と走っていた人に声をかけられる


「あ・・うん、平気」


「保健室行くんじゃなかった?」


「吸入器教室にあったから」


「いちお行っといた方がいんじゃないの?」

「もう大丈夫だよ」


その後にお礼を言うと「いえいえ」と言って

自分の席に戻って行った



「・・・」


「・・・・・・」


お互いに気まずくて目を反らしていた


「藤」

「ん・・?」


「返事・・・後で聞かせて」


横目でちらっと東の方を見ると頬や耳が赤くなっていた





「うん・・・。」



19 完


(120107)



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