「ごめんなさいっ」
授業が終わった放課後
俺は帰ろうとしている藤原くんを引き止めた
何故かと言うと休み時間に遡る
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「どうゆうこと?」
「身長低い人はそれをすごく気にしてるんだよ」
「え?そうなの?」
「しかもあんな大声で言っちゃって・・・ありゃ怒るでしょ」
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「ほんとごめんね、気にしてるとは思わ無かった」
「別にいい・・もう気にしてないし本当のことだから仕方ない」
「俺は身長低いのかわいいと思うよ?」
「それは女の子に言ってあげたら喜ぶと思うよ」
そう言って鞄を持ち上げると歩き出した藤原くんのことを追いかける
何を話すわけでも無くただ後ろを付いていく
玄関まで来たところで藤原くんは足を止めたので俺も足を止める
「あのさ・・・まだ何かあるの?」
「いや・・・まだ怒ってるかなって」
「だから、もう怒ってないよ」
「じゃあ俺と仲良くして?」
周りはガヤガヤしているのに俺達だけ時が停まったような沈黙になる
「・・僕と仲良くしても良いことないと思うよ?」
苦笑い混じりに言ったあと藤原くんは玄関で外靴をはいた
俺は家に帰る後ろ姿をただただ見つめることしかできなかった。
02 完
(120106)
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