「…で?何の用だよい」

「エースが!」

「俺は悪くねェ!ルフィが…」


またこいつらか、とマルコは思った。毎回毎回、どうして俺を巻き込むのだ、と。


「マルコ、エースがー!」

「…はいはい」

「言っておくが、俺は悪くねェからな!」

「…わかった、わかったから、とりあえず事情を詳しく話せ」


目の前でバチバチと火花を散らし言い争う二人を宥めて、話を聞いてやる。とりあえず、エースよりも黙らせておくのが難しいであろう弟の方から話を聞く事にした。


「…で?エースがどうしたってんだい?」

「エースがウワキした!」

「は?」

「見ろよ、これ!」


ずいっと目の前に差し出されたのは、一枚の紙キレ……いや、封筒。よく見れば、可愛らしい字でエースくんへと書かれている。…あー、成る程ねい。


「…エース、お前も隅に置けないねい」

「…うるせェ、マルコ。ニヤニヤすんな。キモい。まず興味なんてねェしな、別に。俺はルフィ一筋なんで」

「うそつき!さっき女と楽しそうに話してたじゃねーか!」

「断りに行ったんだって言ってんだろ!お前が居るのに、浮気なんてしねェよ」

「だって……だって!抱き合ってたし、」

「……エース、」

「違ェよ、誤解だマルコ!んな目で俺を見るんじゃねェ!」

「ほら見ろ!エース、ずぼしだろー!」

「っだー…、もう!二人とも人の話を聞け!」


エースがついにキレた。揶揄いすぎたかとも思ったが、毎回巻き込まれてる俺とすればこれ位許して欲しいものだ。まあでも、とりあえず今はエースの話を聞いてやろう。


「…あれは…、まあ確かに抱き合ってるように見えたかもしんねェけど、」

「やっぱり…っ!」

「…泣くな、ルフィ。最後まで話を聞け」

「…で?真相はどうなんだよい?」

「あぁ…、ただ躓いたのを、支えてやっただけだ」

「…………は?」


え、何このよく有りがちな展開。どこぞの少女マンガだってんだ。


「…てな訳で、俺は無実だ」

「…ほ、ほんとか…?」

「当ったり前だろ?俺はルフィ以外の男にも女にも興味ねェよ」

「エース…!」

「………」


目の前で熱い抱擁を交わし始める馬鹿二人。何だ、アレか?要はただたんに弟の勘違いだったって訳かよい?


「…エース、エース…!ごめん、おれ…っ」

「いいよ、解ってくれたんなら」

「…ほんっとにごめんな、エース、だいすきっ!」

「ルフィ…、!」


ぎゅうっという音が聞こえてきそうな位に身体を密着させる二人。そして、エースの首に弟の細い腕が伸び、弟の腰にはエースの腕が絡み……って、


「させるかよい!」


二人の影が重なる寸前で、エースの頭にマルコの手がクリーンヒット。貴重な昼休みを、この馬鹿二人に邪魔された挙句、目の前でラブシーンなんて御免だ。


「ってー…何だよ、邪魔すんなよ!」

「…人の昼休みを邪魔しといてよく言うねい?とにかく、やるなら他所でやれ」

「…マルコ、ごめんな?」

「……気にすんなよい」

「しし、さんきゅ!」

「…ルフィ、行くぞ!」


ルフィの手を掴み、颯爽と去っていくエース。そんな二人の後ろ姿を見て、マルコは思った。


「…もう俺を巻き込むのだけはやめてくれよい…」


そんなマルコのささやかな願いを知る由もなく、二人は学校だとか授業だとかそんな事を忘れ、二人だけの甘い時間を過ごすのだった。


「…えーす、だいすきっ」

「俺もだ、ルフィ。一生離さねェ」

「しし、おれも!」







平和主義者の憂鬱
(もう勝手にして下さい)





To.花村さま

遅くなりました…!その上、こんな出来ですみません(土下座)喧嘩らしい喧嘩してないし、マルコしゃしゃってるし…すみません、マルコ好きなんです(←)ちょ、あの、兄弟喧嘩リベンジさせて下さい!(ぇ)リベンジできたら、勝手に花村さまに送り付けます(迷惑)

ではこの度は相互ありがとうございます!これからもよろしくですー^^らぶ!






花村が萌ゆる萌ゆると公言してはばからない、「おやすみ、ハニー」のきらさまから!!
相互文を!!
頂きま!!した!!
ヒャッッッッホゥォォォォイ!!!!!!

見て下さいましこのキュン甘スウィートなエールを。
花村にはこの雰囲気逆立ちしても42.195キロ走っても醸し出せません。
きらさま本当に本当にありがとうございます!!
これからもよろしくお願いいたします…!!
らびゅそーまっち。muuuuuuah!!!


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僭越ながら花村が頂いた作品です。
無断転載は固く固くお断りいたします。

花村ジョー