6月下旬
「最近病院に通っているようだけど?」
「知り合いが病気なんです。彼の退屈しのぎの為、よく出入りしてます」
「ふうん…まあ組織にとって不利になる相手ではないことは確かね」
「そうですね。ところでベルモット僕を呼び出した訳はなんです?」
「このリストの彼組織の邪魔なの。ここまで言えばわかるでしょ?」
「……始末すればいいんですね」
「話が早くって助かるわ」
僕はその男の元に四週間程潜入し、始末することに成功した。三十半ばで気のいい優男だった。組織にとって邪魔だから殺せ、とは言われたものの躊躇してしまったのは事実だ。彼が死ぬ必要は本当にあったのだろうか…?
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