「掃除の後のグイデルドーネ」



おい、どうしたんだお前。フラフラするな、もっと腰を入れて持て。

重い物を運ぶときは、身体の中心に乗せるようにして、全身を使って持つんだ。

まったく、大掃除の手伝いをしたいなどと買ってでるからどんなものかと思ったら……。

だが、行動に移してくれるだけマシだ。他のバカたちは自分たちの身の周りの掃除すらしないからな。

なに? 小さいのに意外? ……おい、小さいは余計だ。

この程度、幹部として当然だ。何を任されようとも、こなせるようにならないといけない。

さぁ調理場の方に運び出さなければいけない物が置いてある。それを持って、僕のあとについて来い。

そうすれば、1人でやるよりずっと早く掃除が終わるはずだ。頼まれてくれるだろう?



ようやく終わったな。……なんだお前、くたびれた顔をして。そんなに疲れたのか?

なに、慣れないことをやったから? じゃあ年に1回じゃなくて月に1回のペースでどうだ?

ふっ、冗談だ。そんなに赤い顔をするな。これでも僕はお前の働きぶりに感謝しているんだ。

いくら2人で掃除をしたからってこんなに早く、綺麗になるとは思っていなかった。

お前が僕のためにと尽力してくれたのは、理解している。……ありがとう。

ところで、この掃除の後の予定はあるのか? 特にないなら、僕に付き合わないか?

もうすぐナターレも近い。そして、ナターレと言えば、ドルチェだ。

今から、ナターレのために作ろうと思っているドルチェを、お前に振る舞ってやろう。

モンテビアンコという名のドルチェだ……。名前くらいは知っているか?

なに? それも手伝いたいって? 僕のドルチェ作りをか?

そうだな、綺麗になったこの調理場を最初にお前と一緒に使う、というのも悪くない。

……汚れたらまた2人で掃除をすればいい。よし、では決まりだな。








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