「なんだよ、オレのことじーっと見たりして。そんなに料理してんのが珍しいか？
これでも料理は得意な方なんだぜ？ この程度で驚いてもらったら困るっての。よし、出来上がりっ！
今日のは男の簡単料理ってところだな。大丈夫、味は保証するぜ？ ＿＿好みにしたつもりだからさ。」

「よし、出来た。ダーニロ特製まかない飯の完成！ さぁ、遠慮なく食べてくれよ。
え、勝手に厨房で調理とかしていいのかって？ いいんだって、店長のお墨付き。
忙しいときは、休憩中にこうやってサッと食べられるものを食べて……、すぐに店に戻るのさ。
ってことで、オレがいつも食べてる特製料理の完成！ さぁ食べてくれ。味は遠慮なく褒めてくれていいぜ？
どうだ、うまいか？ あぁ、良かった。うまくなかったらオレが店裏で、いっつも変なもん食ってることになっちまう。
さぁて、オレも自分の分を作るか……って、うわぁ、しまった！ 1人分の材料しか無かった！
なぁ、＿＿……、それ半分もらっていいか？ ゴメンな、次はちゃんと材料を確認しておくから……、さぁ店に戻ろうぜ。」

「はい、これは＿＿の分。さぁどうぞ……。遠慮しないで食べてくれよ？
オレが作った特製ドルチェの味見をしたい、って言ったのは＿＿だぜ？ ほら、半分ずつだ、何をためらっているんだ？
仕方ないだろ、材料が1人分しか無かったんだから。まぁ、うまいって感想が聞けたら、また作るからさ。」

「ほら、＿＿も食べてみろって。本当にうまいぜ、この店の新作ドルチェ。
流行りものを食べておくって言うのは大事だろ？ 言わば、市場調査ってやつだな。
まぁ、人気すぎて最後の一個になっちまったみたいだけど、それでも食べられるんだから運がイイよな。
ほらほら、遠慮すんなって。どんな味なのか、食わないと分かんないだろ？ うん、モグモグ……。
オレはさ、このドルチェの隠し味はコンフェットゥーラだと思うんだよ。うーん、なかなか考えてるよなぁ。
モグ……、うん、間違いない。少なくとも、オレの舌はそう言っている。なぁ、＿＿はどう思う？
え？ 分からない？ じゃあもっと食べてみろって。ほら、オレが食べたこの辺とかすっげぇうまいからさ！」