んー……は〜。いいレガーロ晴れだな。空気も冷たく澄んでてシャキッとするぜ。
今日は餅をつくんだろ? 当然、お前がこねる役をやるんだろうな。
なんて顔してやがる。俺が餅をつくんだ。お前がこねなくてどうするんだ?
頑張ろうな相棒。うまい餅をレガーロ中の奴らに食わせてやろうぜ。
ははっ大丈夫だって。初めてなのは俺も同じ。ま、やっていくうちになんとかなるだろ。
そんな心配そうな顔をすんなって。正月なんだ、もっと良い風に考えようぜ。
どうする? 俺たちの餅の味に惚れ込んだ奴が、一緒に餅料理の店を出そう! なんて言ってきたら。
わかんねぇぜ? 俺たちのつく餅の味の虜になる奴がいないなんて、断言できないだろ?
ははっ、やっと笑ったな。これは祭りなんだ。せっかく任された大役、楽しまなきゃ損だぜ。
よーし、じゃあつくか! さっき練習した通りでいくからな。
よっ、ほっ、と。……ははっ、なかなかいい感じじゃないか?
この調子でがんがん行こうぜ。さっさと終わらせて、俺たちも餅をたらふく食おうぜ!!
ふー。餅つきはこんなもんか。だいぶうまそうに仕上がった気がするな。
おいおい、なんで「いかにも安心しました」って顔してんだよ。まだなんか不安に思ってたのか?
は? うまく出来なくて、俺がお前に呆れているかもしれない? どんな心配してんだよ、お前。
そんなことは気にすんなって。俺だって別に器用な方じゃないしな。
どんな内容でも、俺がお前に呆れるなんてこと、あるわけねぇだろ。むしろお前と一緒にやれて嬉しいぐらいだ。
今年もこうやってお前といられて、俺が喜ばないと思ってるなら、早々にその考えは捨てた方がいいぜ。
っと、そうだった。そういえばまだ言ってなかったな。
あけましておめでとう。また今年もよろしく頼むぜ。いや、これからもずっと……よろしく頼むぜ、相棒。
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