血飛沫が花びらのように舞い散る。名も知らぬ男の首が飛んだ。苦しむ暇もない、一瞬の刹那に生を終えたのだ。それでも尚、獣は獲物を捕らえて逃がさない。誰が傷付こうとも厭わぬ、誰が泣き叫ぼうとも知らぬ存ぜぬ。ただただ、この刃で標的を噛み殺せば良いと。振り下ろされた凶器をすぐさま避ける。まるで鎌鼬だ。風と同じく息をする間、たった一呼吸をしただけで勝負が決まる。身体を捻らせて人気のない場所へと走った。少女は急所に当たらぬよう仕込み銃で狙い撃つも、痛みを感じないのかまるで早さが衰えない。真選組随一の剣の使い手だけはある。


「…やってくれるじゃねぇか、総一郎くん…!」


目を覚ましたら覚えておけよと自分の心を落ち着かせるように、坂田銀時は皮肉めいたあだ名で呼んだ。

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