「Hello,heroes」


聞こえたのは大好きなバディと同じ声。けれど人間らしい温かみなど一つもない、ノイズ混じりの電子音だった。振り返ると同一人物なのかと疑う程、全てが同じ姿がそこにはあった。一瞬、息が詰まる。本当はあの人なのではないかと。しかし何も映されていない不気味な瞳を見て、彼とは別人だと確信を持つことが出来た。


「誰だ」


今、シュテルンビルトにワイルドタイガーはいない。ワイルドタイガーと、愛する人と姿形を似せたお前は誰だ。ぎろりと睨むとそいつは口元を歪めた。


「…お前らを殺すために創られた、出来損ないだよ」


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喋れる海老はやさぐれている

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