人ならざる人がいることは幼い頃から知っていた。骸骨が真っ黒な布を頭に被せて、大きな鎌を持っているのだ。印象に残らないわけがない。まだ子供だった自分にとってそれは恐怖の対象だった。前触れもなく現れて鎌を振り下ろす。切られた人はぱたりと倒れ、二度と戻ってこない。ぎらぎら、ぎらぎら。不気味に光る鎌にやがて殺される。けれど、狙われるのは僕じゃない。僕の大事な人ばかりだ。そうして気付いた。


「逃げてください!」


こいつは、僕自身なのだ。

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