「初めてがこんなおじさんでいいのか?」
「…嫌だったら、誘わないわよ」


ベッドに腰を掛けてワイシャツのボタンを一つ一つ外していく。どうしたもんかな、と心の中で溜め息を吐いた。どれだけ年齢に差があっても、愛があるのならいいと思う。けれどまさか自分自身がそうなるとは想像もしていなかった。


「カリーナ、俺はな」
「分かってる、…私はあんたの一番になれない」


俺の中で愛していたのは、愛しているのは友恵であって。カリーナを愛していても友恵を忘れることは出来ない。カリーナだけを愛することが出来ない。


「いいの、愛してくれるなら」


微笑んだ少女はまさしく女だった。

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