「だーかーらー、どうして俺が下なの?妻子持ちなんだよ?つまりどういうことか分かるよね?分からないわけがないよね?コウノトリは子供を運んで来ないからね?」
「分かっていますよそのくらい」
「じゃあどうして」


気まずそうに視線を逸らしたバニーは、表情こそ変わらないが顔は真っ赤だ。もしかして経験ないのかな、と疑問が頭に浮かぶ。そうかそうか童貞なら話は通る。二十年間、両親を殺した犯人を見つけることしか頭になかったもんな。女と遊ぶ暇があったらウロボロスの手掛かりを探していたんだろう。そりゃ童貞より先に処女を捨てたくはないわ。でもさ、おじさんだって突っ込まれる方は経験したことないわけだ。何度か襲われたことはあったけど、守り抜いてきたんだよ。バニーちゃんなら、って気持ちはある。あるけどそれとこれとは話は別。


「うーん…、やっぱり突っ込みたいな、俺」


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