触れるなと少年は泣き喚き、物を投げつけてきた。能力が発動しているため当たれば威力はある。同じく能力を発動して飛んでくる物を受け止め、周りに危害を加えぬように気を付けた。そうしてそっと暴れる体を抱き締める。力強く、力強く。それでも騒ぐ彼に安心してくれと口付けた。驚きに目をぱちくりさせた彼は状況を把握した後、また泣き出したが、今度はただ泣くだけだ。物を投げたりはしない。


「ごめんなさい、ごめんなさい」


ひたすら謝る少年は幼いにしろ自分が知るあの人とは違う。成長した彼は他人を傷付けない方法を知ったから。こんな時があったんだな。知らぬ一面を見れたことに喜びを感じたことは否定しない。弱さを見せまいとする彼の弱さを見たのだ。


「僕は大丈夫だから、ね?虎徹くん」


一から始めよう。僕はあなたの全てを見たい。


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