「一方通行」
「あン?何だァ、芳川」
「にんじん、残してるわよ」
「……………」
「にんじんが苦手なんだよね、ってミサカはミサカはあなたの意外な弱点をヨシカワに説明してみたり」
「おっやぁ〜?まさかあの第一位がにんじん食べられないのぉ?あれぇ?いくつでしたっけ〜?」
「一方通行も可愛いとこあるじゃん」
「…っ、食えないわけじゃねェ!何となく食いたくねェだけだァ!」
「素直ににんじんが苦手だって言えばいいじゃない」
「そうそう、人間なんだから苦手の一つや二つ当たり前じゃんよ」
「大人達の器は大きいねぇ。まぁ、にんじんぐらい食えなくてもいいんじゃないかな、第一位〜?」
「番外個体の言うとおりだよって、ミサカはミサカは苦悶の表情を浮かべるあなたを励ましてみる!」
「く、食えるに決まってンだろォォォおおおおおおお!にンじンが食えないわけねェだろォがァ!こンなの一口で食えらァ!!」


モグッ


「あ」
「あ」
「あ」
「あ」
「……っ、っ!」
「強がらなくてもいいのに、困った子ね」
「大丈夫?ってミサカはミサカはそっとハンカチを差し出してみたり」
「あひゃひゃひゃひゃ!面白ーい、写メっとこ写メっとこーっと」
「泣くぐらいなら最初から無理しなくてもいいじゃん」
「…な、泣いてねェ……ゥ…っ」


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