会話
「なぁに?正義の味方気取りなわけ?」
「当然の事をしただけさ」
「偽善者ね」
「偽善でも君を救えるなら構わない」
「助けてなんて頼んでないわ。私は死にたいの」
「まるで炎に飛び込む羽虫のようね」
「憐れだと言いたいのか?」
「勇敢だと褒め讃えたように聞こえたかしら?」
「愛してる」
「もっと言って」
「安売りはしない主義だ」
「だから、言ったんだ」
「まさかあんな事になるなんて」
「無計画にも程がある」
「あれ?泣いてんの?」
「誰のせいで……っ!!」
「俺のせいならお前には悪いけど小躍りして喜ぶよ」
「色気のない娼婦みたい」
「喧嘩売ってんの?」
「いじめ?」
「虐めじゃないよ。かわいがってあげてんの」
「それっていじめじゃん?」
「寂しいの?」
「悔しいだけ」
「ホントに?
「……やっぱりちょっと寂しい」」
「すごいね」
「すごくなんかないよ」
「そうかな?十分すごいよ」
「言っとくけど褒めても値引かないよ」
「好きですか」
「……好き、ですね」
「…羨ましいなぁ」
「……ごめんな」
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