「ぷっ…ふふ、アーハッハッハ!!!」
暇つぶしにルシファーの書斎に遊びに来たタカジョー・ゼットは彼の居ない内に日記を発見し勝手に読んでいた。どうやら「世界の命運を賭けた戦い」の後に付けて始めた日記であるらしく、刹那と未来の事が中心に書かれていた。
普段デビル達には威厳のある大魔王なのに、日記では我が子達に弱い父親だったのでタカジョー・ゼットは笑いを堪えることが出来なかった。

そんなことは知らず、ルシファーは書斎のドアノブに手を掛けた。
「笑い声が聞こえたような…むっ。」

「…あ、ルシファー。」

目が合ったまましばしの沈黙が続いた。


「……なっ、それは…まさか!?」
我に帰ったルシファーは顔を真っ赤にして驚いた、よっぽど人に見られたら恥ずかしいものだったのだろう。

「いやあすごく面白かったよ、ルシファーの親バカっぷりがね!
それにこの8月1日のやつって途中から字が震え…」
「アギラオッ!!」
ルシファーは本来の6枚の羽を持つ赤き身体の姿に戻り、ゼットに炎の塊を放ったが避けられてしまった。
その為、下の絨毯が焦げてしまったがそんな事はどうでもよかった。

「うわあっ、不意打ちは卑怯だよ! しかも元の姿に戻ってるし!!」
「丁度良い機会だ、今まで私以上に我が子達に付きまとう貴様が気に入らなくてな…
永遠にディープホールから出られなくしてやる!」
「それはただ単に仕事が速く終わらせられないルシファーのせいじゃないかー!!」

この後ルシファーとゼットの鬼ごっこは2、3日続いたとか続かないとか、とにもかくにも大人気ない2人なのであった。

あとがきへ続く

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