同窓会の葉書が来たのは、この前のことだった。
それは俺が卒業した小学校ではなく、卒業前に転校した、その転校する前の小学校の同
窓会だった。俺は何となく落ち着かない気分でその葉書をみていた。
転校する前の小学校を思い出すとき、すぐに思い出すのはA子のことだ。
背が高く、運動もスポーツもできたA子。
A子は典型的な、優等生だった。
今でも思い出すのは、体育の時間に男女混合でサッカーをしたときのことだ。同点で終
わったので、最後はPKで決着をつけることになった。キッカーは、A子と俺だった。
3本勝負のうち、A子はすべてを決めて見せた。
そして俺は、初めの一本だけしか入れられなかった。プレッシャーに負けてしまったのだ。
女子たちが何となく馬鹿にしたように俺を見た。俺はA子にもう一度だけ勝負してくれ
と言い、A子も面倒くさそうにしながらそれを了承した。
しかし、何度やっても俺はA子に勝てなかった。
女子からは馬鹿にされ、A子も俺をしつこい男だというような目で見てきた。
・・・そのときの悔しい思い出が、小学校時代の一番の思い出だった。
転校する前の小学校の友人とはご無沙汰だ。
転校した後、実際ほとんど連絡をしたことがなかった。
それでも、紛いなりにも数年間机を並.....続きはこちら→
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