ほら、終焉のを啜る音がする



時代はどこか殺風景/小瓶に詰まった苦い赤/目覚める衝動/本当の鬼は誰だった?/貴方の羽織りを探す夜/綺麗なほどこわい人/逆らう術が見当たらない/闇に飲み込まれる日/向こう側にいる君は元気ですか?/春の香りのお前/冷たい灰と私は眠る/僅かに死ぬのを恐れてる/星が見えぬのはあんたがいないからか/同朋、安らかに/来世まで忘れない/あなたのせいであの子はないたのよ/すっかり旦那気分/屯所の可愛い子/逆光する白髪/命の消費スピード




病に犯される最愛/その笑みは作り物ではないのですか?/化け物の死に顔は美しい/敗走の果てに/そして彼は1人で死に臨む/僕の愛情は見えにくいだけ/刀が語るのです(貴方達が駆け抜けた時代のことを)/蝕まれる人間/淡い桜のような恋でした/刀を握らない武士/震える唇は君の首筋を辿る/月光に滲む白刃/獣の秘めたる吸血行為/声を潜めて語り合う/信念の欠片が砕ける瞬間/我慢しないで下さい、私は嬉しくて泣きそうなぐらいですから/誠の文字はそれだけの価値だった/ひたごころに慕っております/最期に笑って浅葱色/血塗れて着飾った片割れ



されることならば、もう一度だけあの口づけを



‡ひたごころ(直心)…一途な心



薄桜鬼 42題