2013/01/31 09:11
目を開けて何時も浮かぶのは
彼の笑顔
眠りについて何時も目にするものは
――血溜まり――…
今日も"僕"は卑しく口許を歪めてくすくすと笑っている。
"どうしたの?何かあった?"
って、分かってる癖にいちいち聞いてくるのに腹が立って
持っていた血塗れの刀を彼女に向かって投げるのに
それすら意図も容易く避けられて真っ赤な世界に押し倒される。
血の独特な匂いが身体に染み付いて気持ち悪い。
"この世界は貴女が望むものだよ"
って頬を血で濡らされながら撫でられる。
可哀想な人ね、って言った彼女の笑みが忘れられなくて
不敵に笑った彼女に首を絞められて
僕の思考はブラックアウトした。
朝起きて確認するのは
手首の紅。
こういう夢を視たときは
大概無意識に傷付けてるから。
でも良かった。
僕はまだこの世界に居るのね。