約束

殿内達と別れた私はアリスで柚香先輩の後を追った。



昔、柚香先輩に渡した私のアリスストーンを頼りに…
夜明けには先輩の所に行けそう…かな??





『ハッ…』





少し、アリスを使っただけでもう苦しい。



暫くすると光が見えてきた…





鳴「さぁ…どうだろうね………」



『柚香先輩っ』



柚「…紗夜!?」





いきなり私が現れたのか、タイミングが悪かったのか…
私には分からないが柚香先輩は驚いている。





『先輩!私のアリスっ…盗って!約束でしょう!?』



「紗夜ちゃん!」





柚香先輩の元に行こうとしたら鳴海に腕を引っ張られた。





『っ!離して!!』



鳴「紗夜っ」



『っ…』





柚香先輩は黙って私達を見ている。





柚「………」





無言で柚香先輩は私に近づいてくる



目の前に柚香先輩が立ち、私に手を伸ばす。
私に触れる…寸前





パシッ





鳴「………」



柚「………」





鳴海が柚香先輩の手を掴んだ。





鳴「柚香先輩…」



柚「紗夜が望んだ事よ」



『せん…』





ギュゥっと心臓が痛んだ…
胸を押さえて私は地面に座り込んだ。





『ゴホッ ゲホッ……ウェッ』





口から何かが出た。
え、手も制服も地面も真っ赤なんだけど…





鳴「紗夜ちゃん!?」



柚「さ、紗夜??」



『ハァ…コホッ…』





心配そうに私の名前を呼ぶ柚香先輩。
戸惑ってる杏樹先輩…なんだか懐かしくて





『柚香…せんぱ…ぃ』




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