※会話ばっかりです!!





「俺は脚が好きだな」


「俺は手ですかね〜」


「何言ってんの二人とも!胸に決まってるじゃない!!」


「「エリザ(さん)!!?」」



何故こんな話になったかというと、一時間前に遡る…――。




≡≡≡≡≡≡




一時間前――…



「やっぱキイチ隊長は素敵よね〜」


「確かに。脚も細いし」


「いつもコートを着てるから分かりにくいけどスタイルも良いしな」


「お風呂上がりとか最高ですよね」


「「エース隊長!?(とセツ)」」


「(とセツ)って酷くないですか!?」


「何当たり前のように会話に入ってるんですか」


「エリザ、目が怖いんだけど」


「何しに来やがったんですかエース隊長(とセツ)」


「何か言葉に殺気が篭ってる!!」


「(とセツ)っての止めて下さい!!」


「で?」


「スルーか!!……えと、オヤジの検診の時間が過ぎてるのを言いにきたんだけど」


「そういう事は早く言って下さい役立たず!!皆、早く行ってきて!!」


「「はい!!」」


「役立たずって酷くね!?」


「俺は無視なんですね……」





「…んで、エリザは行かねぇのか?」


「ナース長ですし」


「ナース長なら普通は行くべきなんじゃ…」


「セツのくせに意見するんじゃないわよ。てか行くのめんどいじゃない」


「心の声だだ漏れ!!」


「俺の扱い酷くないですか!?」


「折角話が盛り上がってたのに……」


「あ、そういえばさっきは何を話してたんだ?」


「キイチ隊長の話ですよ」


「止めろ!キイチの話をするのは俺だけで十分だ!!」


「「黙れシスコン」」




「で、どんな話?」


「キイチ隊長のどこが好きかっていう話。エース隊長とセツはどこですか?」


「俺は脚が好きだなー。膝枕とか最高だ!!」


「俺は手ですかね〜。撫でてもらうのとか好きです」


「何言ってんのよ二人とも!胸に決まってるじゃない!!あぁ、あの胸に顔を埋めたい…!!!」


「「エリザ(さん)!!?」」




≡≡≡≡≡≡




……というワケで冒頭に至る。



「キイチ隊長の胸はいつもサラシを巻いてて隠れているけど、実は結構あるんですよ!!」


「どっからそんな情報出てきた!!」


「私の情報舐めないでよね!!」


「エリザさんが健康診断の時にデータを見ただけでしょ!!!」


「おーい、お前ら何の話してんだ?」


「あ、サッチ」


「実はかくかくしかじかというワケで…」


「サッチ隊長はキイチ隊長のどこが好きですか?」


「俺はうなじ派だな。風呂上がりの髪を上げた時のうなじが一番好きだ!そう思わねぇか!?」


「おまっ、鼻血出てんぞ!!」


「何騒いでんだい?」


「……うるさい…」



医務室にマルコが入ってきた。その後ろにはゼキもいて、二人の手には書類。



「げっ、マルコ!」


「サッチてめぇ…何でここにいやがるんだよい?」


「いやー…、その、何か楽しそうな話が聞こえたもんでつい……」


「『つい』で書類を廊下にぶちまけるヤツがどこにいるんだよい!」


「…書類…廊下に、バラバラ……」


「まーまー、そう怒るなって」


「そーそー。んで、お前らはキイチのどこが好きなんだ?」


「あ?キイチの好きなとこ?」


「……俺…キイチ隊長の手、好き…」


「おぉ、俺と一緒!!」


「………え…セツと…?」


「え、何その『何でお前と一緒なんだよ』って顔」


「マルコは?」


「俺は…………が」


「え?何て?」


「……うなじ」


「え、まじ?俺と一緒」


「………」


「無言で目を反らさないで!!」












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