…ピラリ
――10月5日
「あ」
今、俺はスゴく間抜けな顔をしているだろう。何てこった。俺ともあろう者が今日というこの日を忘れていただなんて。
「……」
どうするか。まだ島に着いてないから何も用意できないし……。
「うーん……」
「何唸ってんだ?キイチ」
「サッチ」
部屋に入ってきたのはサッチ。書類を持ってきたようだ。珍しいな。…何か変なもんでも食ったのか?
「失礼だな!俺だってたまには期限くらい守る!」
「あれ、俺口に出してたか?」
「おもいっきしな」
でも期限を守ったのって大分久しぶりだよな。って言ったら心当たりがあり過ぎるのか、サッチはゆっくりと目を反らした。おい。
「…んで、さっきは何唸ってたんだ?」
「話を反らしたな。あ、ここ間違ってるぞ」
「………」
サッチの間違いを指摘しつつ、さっきまで考えていた事を思い出す。
「今日なんだよ」
「…何が?」
「マルコの誕生日」
「……あー」
「俺、プレゼントを用意すんの忘れてて」
「…なるほど」
どうしたら良いと思う?と聞いてみる。すると、サッチは考えるように唸った。
「プレゼントねぇ…」
「普通にケーキが良いかと思ったんだが…マルコはあんまり甘いものは好きじゃないし……」
「……俺だったらキイチが首にリボンを巻いて『私がプレ「何か言ったか?」すいませんっしたぁ!!」
サッチの馬鹿はほっといて……さて、どうしたものか。
≡≡≡≡≡≡
…コンコン
「…マルコ」
「キイチ?」
夜中。キイチが俺の部屋に来た。キイチは何故か落ち着きがなく、そわそわしている。どうしたんだ?
「どうした?」
「……た、………め…」
「?」
「……うー…」
何やらうつ向いて唸り始めた。…何だ?てか少し顔が赤いような……熱か?
キイチの熱を測ろうと額に手を伸ばしたら、バッとキイチが顔を上げた。やはり、ほんのりとだが赤い。てか赤い顔して上目遣いは止めろ。破壊力ヤバいから。
「キイチ?」
「…誕生日おめでとうマルコ!」
―…ぐいっ
―ちゅっ
「な……っ!?」
「…じゃーなっ!おやすみっ!!」
バタンッと勢いよく出て行ったキイチ。思わず手で顔を覆った。ヤベぇ……今ならさっきのキイチに勝てるくらい顔が赤いと思う。
「不意打ちは卑怯だろい……」
Happy Birthday Dear MARCO!
(あんなプレゼントで良かったか?)
(最高のプレゼントだったよい)
((((マルコ(隊長)ずりぃ!!))))
*・*・*・*・*
“俺ともあろう者が今日というこの日を忘れていただなんて”
全くもってそうですね。
忘れてましたよ。ごめんマルコさん。誕生日おめでとうです。今日もかっこいいですね。惚れそうです。てか惚れてます。結婚して下さい。
…すいません、調子に乗りました。忘れてたくせに調子に乗ってすいません。
てか某隈野郎の誕生日も忘れるとは……!!これから書きます。そりゃもう必死に。
ついでにアンケートリクBの『姉さんの男気に当てられて、いつもポーカーフェイスだけど脳内で悶えるマルコ』もクリアって事で(笑)。
誕生日おめでとうマルコ!!
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