「あ、牛乳がない」
『牛乳?』
「あぁ、今日シチューを作ろうと思ってたんだが…牛乳がないと作れねーよな」
『買ってこようか?今からスーパーに行こうと思ってたし』
「悪いが頼んでもいいか?」
『うん。他にも必要なものがあったら買ってくるけど、何かある?』
「それじゃ、牛乳と人参とじゃがいもと玉葱を買ってきてくれ」
『…キッド兄、今日本当にシチュー作るつもりだったの?』

≡≡≡≡≡≡

『えーと、あとは牛乳か…』
「ん?アルじゃねーか」
『あれ?ゾロがスーパーにいるなんて珍しいね』
「お袋に買ってくるまで家に帰って来るなって言われて家を追い出された」
『成程。ゾロのお母さん怖いもんね』
「怖いっつーよりは怒ると面倒臭いだけだけどな」
『まぁまぁ。お母さんがいるだけいいと思うよ、私は』
「そうか?あんなババァで良ければやるぜ?」
『それで、何を買いにきたの?』
「(話逸らしやがった。)塩とケチャップとマヨネーズとウスターソース、あと醤油」
『何で調味料オンリー?』
「昨日全部使った」
『…そんなに調味料を使う料理ってあったっけ?』
「いや、ただ昨日ルフィが飯食いに来ただけだ」
『成程。簡潔で分かりやすい説明をありがとう』
「さっきからずっと探してんだけど全然見付かんねーんだ。アル、何処にあるか知ってるか?」
『天井にぶら下がってるやつに書いてあるじゃん』
「あぁ?……本当だ」
『もしかしてゾロ知らなかった?』
「……知ってたに決まってんだろ」
『(知らなかったんだ…)』
「仕方ないだろ!スーパーなんてあんまりこねーから分からねーんだよ!!」
『うん、あんまり来ない人は分かんないよね。あと調味料はそっちには無いからね。そっちは魚のコーナーだからね』
「…知ってるよ!」
『ついでに言うとそっちはお肉のコーナーだよ。ちゃんと上見なよゾロ』

≡≡≡≡≡≡

「お、買ってきてくれたのか。ありがとな、アル」
『…キッド兄』
「ん?」
『スーパーで迷子になる人っているんだね』
「…そんな奴いんのか?」


ある意味、彼は特別天然記念物だと思う
(ゾロ、ちゃんと調味料コーナーに行けたかな…)

迷子っていうよりは何処にあるか理解してないだけな気がする^p^

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